※この記事は,ルネサンス以前に書かれた記事です.ルネサンス後に通用する場合は十分ご注意ください※
「賢者の噴水は俺に任せろ」の配布ページ【フリーウェア】の方に,杏サーバーで活動中・・・じゃなくて昔活動していたHolithy☆さんから丁寧なコメントをいただいております.へたれブログの記事へのコメントではないので,読み落としている方も多いかと思いますが,ギルクエ第三段階に興味のある方は,必読ですので,ぜひ目を通してください.
さて,そのHolithy☆さんの手による新しい解法が完成しました.「次回パターン最大化法」です.この解法の詳細は,Holithy☆さんと次郎のやり取りを【フリーウェア】のコメント欄で確認いただくしかありませんが,次郎がざっと解説させていただきます.
まず,賢者の噴水のおさらいをします.
- 賢者の噴水は,四人の石像にお供え物をします.各自,自分の欲しいお供え物が決まっているので,それぞれに正しいお供え物をしなくてはなりません.
- ところが,誰が何を欲しいのか,最初は全く分かりません.なので,適当にお供えするしかありません.
- お供え物をすると,「これは俺の欲しいものだ」「俺の欲しいものがないよ」「俺の欲しいものはあるけど,他の奴にお供えしてる」などと騒ぎます.その声が聞こえれば良いのですが,残念ながら石像の声は聞こえません.
- 代わりにライオンの姿の正邪の彫刻が「○名が正しいと言ってる,×名間違っていると言ってる,△名が見当たらないと言ってる」と,教えてくれます.
- どうせ教えてくれるなら,誰がそう言ってるのかまで教えてくれれば良いのですが,そこは畜生の浅ましさ.ライオンでなくて,せめてサルならもう少し気が利いたかもしれません.
- で,ヒントを貰いながら次のお供え物の順番を決めて,それに対するヒントを貰って・・・と,進行しますが,
- 七手以内に全員に正しいお供え物をしなくてはなりません.七手を超えると四人の石像は怒ってしまい,モンスターを召喚してます.
- モンスターを召喚するのは結構ですけと,へそを曲げて欲しいお供え物を変えてしまいます.よって,最初っからやり直しになってしまうのです.
ここまでがルールです.
で,説明を楽に進めるために,記号化します.正邪の彫刻が教えてくれるヒント「○名が正しいと言ってる,×名間違っていると言ってる,△名が見当たらないと言ってる」を「○-×-△」と書きます.
さらに,四人しかいないので,○+×+△=4という関係が常に成立しますので,3-1-2とか,1-3-1なんて組み合わせは存在しません.たとえば,正しい人が三人,見当たらない人が一人なら,それは3-0-1ということになります.つまり,○×△のうち,二つだけに注目すれば良いのです.Holithy☆さんは,「正しいと言ってる人,見当たらないと言ってる人」に注目して,3-0-1を31と表記しました.
具体的には,「20」とは「2名が正しいと言っている,2名が間違っていると言っている,0名が見当たらないと言っている」というヒントを表します.正邪の彫刻は0名のところを省略して,「2名が正しいと言っている,2名が間違っていると言っている」としか言わないかもしれませんが.
で,とりあえず,「勲勲勲勲」と置いたとします.ここで返ってくるヒントは,「04」「13」「22」「31」「40」しかありません.「40」ってのはCLEARです.まあ,たった5通です.ここで,「勲勲勲勲」を置いて「04」となる組み合わせは,つまり「勲」が一つも含まれない組み合わせで,全部で81通あることになります.他のヒントについてもまとめて,
- 「04」,81通
- 「13」,108通
- 「22」,54通
- 「31」,12通
- 「40」,1通
ということになります.「31」のヒントが返ってきたら,もう12通りの組み合わせに限定されたということですし,「13」が返ってきたら,まだ108通りも残っていることになります.
※ここはHolithy☆さんのコメントを丸写ししてます.疑問に思う方は自分で数えてください.ちなみに,ここの数が違っていても,話の本筋には何の影響もありません.
しかし,もし別の手を置いたらどうでしょう.たとえば「勲勲書食」と置いたとき,返ってくるヒントの種類は「00」「01」「02」「03」「04」「10」「11」「12」「13」「20」「21」「22」「30」「40」と,14通りに増えます.そして,
- 「00」, 2通
- 「01」, 20通
- 「02」, 42通
- 「03」, 16通
- 「04」, 1通
- 「10」, 4通
- 「11」, 40通
- 「12」, 46通
- 「13」, 18通
- 「20」, 5通
- 「21」, 20通
- 「22」, 29通
- 「30」, 12通
- 「40」, 1通
最大は「12」の46通です.つまり,最悪でも46通まで限定することができるということです.また,(「40」は除いて)「04」が1通です.つまり,「勲勲書食」の手で「04」のヒントが返ってきたら,その組み合わせは一つしかないので,次の手でクリアできるということです.このように,少しでも多くの種類のヒントを貰えれば,より少ない組み合わせに絞り込むことができ,つまり,より少ない手でクリアすることができるのです.
※ちなみに「勲勲書食」と置いてヒントが「04」となるのは「酒酒酒酒」の1通だけです.
Holithy☆さんは上記のように考えて,「ヒントの種類が最大になるような置き方をする解法」という意味で,「次回パターン最大化法」と命名しました.
この,「次回パターン最大化法」の威力がどれほどか,「次郎法」と比べてみましょう.それぞれの解法で全256通の組み合わせを解いた場合,何手で解けるかをグラフ化しました.
図:CLEARまでの手数の分布
はっきりと差が出てしまいました.
- 次回パターン最大化法: 最大5手,最頻4手,平均3.6手
- 次郎法V1: 最大7手,最頻6手,平均5.7手
- 次郎法V2: 最大7手,最頻4手,平均4.6手
次回パターン最大化法は,全体の94%を4手以内で解いてしまうのです.恐ろしい性能です.
もはや業界最速と言っても良いでしょう.ちなみに,さらに早くなる可能性も若干残してはおります.けど,平均3.6手が3.5手になるかならないかくらいだと次郎は予測しています.一番速くはないにしても最速クラスであることは間違いないです.
次回,この「次回パターン最大化法」について詳しく紹介します.
あ,次郎法V2の実装は中止にしました.だって意味ないもん.